急熱急冷法によるV基C15ラ−ベス相超伝導多芯線の超伝導特性
Superconducting properties of V-based C15 Laves phase compound superconducting multifilamentary wire synthesized by a rapid heating and quenching process


A核融合研 炉工学研究センタ−,B物材機構 超伝導材料研究センタ−,C徳島大学
°菱沼 良光A,菊池 章弘B,飯嶋 安男B,吉田 勇二B,竹内 孝夫B,西村 新A,井上 廉C
E-mail : hishinuma.yoshimitsu*nifs.ac.jp
Keyword(s) : 急熱急冷法,V基C15相,多芯線材,超伝導特性,,

 V基C15ラ−ベス相超伝導線は中性子照射場において優れた特性を有しており、先進核融合炉用の超伝導マグネットの候補線材として興味深い。我々は前回、従来の拡散法ではなく、Nb3Alの生成において成果を挙げた急熱急冷法を用いてV基C15ラ−ベス相超伝導多芯線を作製したことを報告した。今回はより高い温度からの急熱急冷処理が行えるように55本束ねたHf-Zr混合粉/Vフィラメントを高融点金属であるTa金属管に複合加工した(Hf,Zr)/V/Ta多芯線材を作製した。急熱急冷直後のTcは急熱処理温度が上昇するに従い向上し、最高の中点Tcとして約8Kが得られた。当日は後熱処理効果、微細組織、そして磁界中での臨界電流特性等について報告する。