Cu/Nb3Sn線材の熱履歴の違いによる安定化銅の残留歪み変化
Effect of thermal hysteresis on residual strain of Cu stabilizer for Cu/Nb3Sn composite conductors


岡山大学
°木山和幸, 七戸希, 金錫範, 村瀬暁
E-mail : kiyama*power.elec.okayama-u.ac.jp
Keyword(s) : Nb3Sn,歪み解析,有限要素法,残留抵抗比,,

Cu/Nb3Sn線の残留抵抗比を測定したところ、室温と極低温(使用温度)との熱履歴を繰り返しても変化しないが、室温で半田付けをし直すと、測定回数の増加と共に低下した。この原因を究明するために、熱処理温度(973K)から使用温度(4.2K)まで冷却する過程での有限要素法による熱歪み解析を行った。その結果、冷却過程において半田付けを模擬した加熱をするとCu部の残留歪みが半田付け加熱をしない場合に比べて、大きくなることが分かった。この残留歪みの増加により、使用温度でのCu部の抵抗が大きくなり、残留抵抗比も大きくなったと考察できる。