ポインチングベクトル法による超伝導コイル応用装置の損失測定 (2)
Application of the Poynting Vector Method for Loss Measurements of Superconducting Devices with Plural Coils (2)
@西村圭介,川越明史,笠原奉文,住吉文夫,秋田調A
鹿児島大学,電中研A
複数の超伝導コイルや常伝導コイルを組み合わせて使用している大型コイルを応用した装置の基本性能の一つである損失を測定することは、装置設計上重要である。また、各部分で発生する損失を常時監視することは、運転初期または運転中におけるコイル応用装置全体の健全性を監視する上で有効である。本研究では一般の大型コイル応用装置について、コイルの一部分で発生する損失を選択的に測定することができる電気的な方法として、ポインチングベクトル法を応用した損失測定装置を提案している。前回までに複数の銅コイルを用いた予備実験を室温中で行い、本測定方法によって一個のコイルで発生する損失を測定できることを確かめた。今回は測定精度向上のために装置の改良を行った。さらに液体窒素中で高温超伝導コイルの損失測定を行い、本測定装置の有効性を検証する。