着磁されたバルク超電導体の交流磁界印加特性の評価

Evaluation of Characteristics of HTS Bulk in AC External Magnetic Field


@森崎 徹, 伊藤 学, 植田 浩史, 石山 敦士

早稲田大学


 バルク超電導体はモータの回転子、磁気浮上システム、バルクマグネット等の電気機器への応用が期待され、バルク超電導体を着磁して永久磁石として使用する試みがなされている。これらの電気機器での実用のためには着磁後に変動磁界が印加されたときのバルク超電導体の電磁気的な特性を明確にすることが必要不可欠である。これまでに、交流磁界印加試験を行いトラップ磁束の減衰を観測し、さらにE-J特性を考慮した有限要素法に基づく数値解析を行い、トラップ磁束の減衰の理由について検討してきた。また、実験により商用周波数50Hzの交流磁界を印加した際、トラップ磁束の急激な減衰が確認された。そこで今回は、実験により温度を測定し、さらに不可逆温度を考慮したE-J特性による有限要素法に基づく数値解析を行い、実験で見られた急激な減衰の発生メカニズムについて検討を行った。