MRI用超電導スイスロールのシミュレーション

Simulation of superconducting swissroll for MRI


@吉井貴光A, 出町和之A, 伊藤郁夫B, 上坂充A

東京大学A, 新日鐵株式会社B


近年、超電導技術開発研究の進歩により超電導コイルを用いた医療用MRIが広く普及している。MRIに用いられる超電導磁場には高い均一性が要求され、一般的にMRIでは磁場補正にシムコイルが使用される。 しかし、シムコイルは制御電源を必要とし、また、シムコイルにより被験者と超電導コイルとの距離が広がるため超電導コイル磁場が弱められるという欠点がある。  一方、超電導コイルの内側にNbTi製の超電導薄膜を巻いた円筒(超電導スイスロール)を挿入することにより、シムコイル以上の磁場均一効果が得られる可能性があることが報告されている[1]。  以上の背景を踏まえ、3次元超電導電流シミュレーションコード[2]を用いて、超電導スイスロールのシミュレーションを行った。 超電導電流解析手法には磁気ベクトルポテンシャル法(A-Φ法)を用いた。  シミュレーション結果は実験結果[1]と良い一致を示した。