圧力変動に由来する温度変動の測定
Measurement of temperature fluctuations in acoustic waves in a tube
@田代雄亮,琵琶哲志,矢崎太一A,水谷宇一郎
名大院・工,愛教大A
音波が伝播する時,媒質である振動流体は周期的に膨張・圧縮を繰り返す.この圧力変動が断熱的であれば振動流体は,周期的に圧力変動に伴い温度変動する.この温度変動は我々の日常会話(0.02Pa)では0.002˚C程度の振幅でしかなく,これまで無視されてきた.しかし最近の熱音響エンジンでは,管内を伝播する音波の圧力変動が平均圧の10%にも達する.このような大振幅下では圧力変動に由来する温度変動を無視することは出来ない.今回我々は一端の閉じた管にHeを周期的にロータリーバルブを使って管内に送り込み,管内に圧力変動を与えた.圧力測定には半導体圧力センサーを使用した.そして熱電対を直接管内に挿入し,圧力変動に由来する温度変動を測定し,圧力変動と温度変動を同時測定し,圧力変動と温度変動の位相差・温度変動の振幅を測定した.熱電対には有限な熱容量があるため位相差・振幅共に理論値よりも小さくなった.当日はAr,N2の結果も加えて発表し,校正方法も示す.