過冷却R&Dコイルの安定性試験結果その2

Stability test results of the HC-R&D coils in subcooled helium, Part 2.


@今川A,柳A,妹尾A,三戸A,高畑A,力石A,田村A,岩本A,濱口A,山田A,菱沼A,西村A,木戸B,塚本B

核融合研A,日立B


大型ヘリカル装置のヘリカルコイルでは,アルミニウム安定化材への電流拡散遅れのために定格電流値の約90%の電流値において常伝導部の伝播と回復が繰り返して観測されており,それ以下の電流値で運転されている。そこで,減圧熱交換器を追加して冷媒温度を低下させることによって高磁場励磁を可能とすることが計画されている。冷媒温度の低下による冷却安定性の改善効果を定量的に調べるために,ヘリカルコイルと同一仕様の導体を用いて製作したR&Dコイルを過冷却ヘリウムで冷却して冷却安定性試験を行っている。昨年は,常伝導伝播(片側伝播)が始まる電流値は4.4 Kの10.7 kAに対して,3.8, 4.1 Kの過冷却ヘリウム冷却では各々11.5, 11.4 kAに上昇することを確認した。今回は,R&Dコイルに侵入熱低減措置を施して,さらに低い温度での安定性試験を計画している。これらの実験結果について報告する。