大型高温超伝導導体の通電時特性評価装置の開発
Development of measuring system of properties on large scale HTS conductors carrying transport currents
@野元聖士,川越明史,川畑秋馬,住吉文夫
鹿児島大学
本研究の目的は、大型高温超伝導導体の通電時特性評価装置を開発することである。この装置の特徴は、外部磁界を印加した状態で高温超伝導導体に１kA級の電流の通電を行い、交流損失などの特性評価が可能なこと、サンプル空間の温度を66K〜77Kの間で制御できることである。そのために、外部磁界印加用マグネットとしてNb-Ti多芯線で巻線した液体ヘリウム冷却のヘルムホルツ型楕円マグネットを用いて、このマグネットの中心に液体窒素用内挿デュワを挿入するという二重構造とした。この内挿デュワ内の温度制御を行うために過冷却窒素供給装置を接続する。サンプルは直線状往復導体で、小容量の電源で大電流を通電するために、高温超伝導線材で作製した電流トランスを用いる。本発表では装置の説明と開発状況を報告する。