高Jc-RE1+xBa2-xCu3O6+y膜の磁場中特性と微細組織
Field dependence and micro structure of high Jc-REBCO films
@吉田 隆AF, 堀井 滋BF, 伊藤正和AF, 三浦正志A,一野祐亮AF, 高井吉明A, 松本要CF, 向田昌志DF,一瀬 中EF
名大工A, 東大工B, 京大工C, 山形大工D, 電中研E, CREST-JSTF
低温成膜プロセスによりSmBCO薄膜を作製し、100 ℃以上低い成膜温度でもc軸単相膜が得られることや、低い成膜温度で5 MA/cm2(77 K)以上のJcを示すことを確認した。成膜温度を低下させるにしたがい2 T以上の高磁場における特性の低下が抑制し、740 ℃で作成した膜は約0.17 MA/cm2(at 77 K、5 T)という高い値が得られ、これは従来のYBCOの数倍であり、Nb-Ti線材の約0.3 MA/cm2(at 4.2 K、5 T)に近づきつつある。また、TEM観察からは微細なa軸相などは確認されていない。低い成膜温度により膜内部に析出物以外の新たなピニングセンターが導入され、磁場中特性が向上したと推察している。