銀銅合金シースBi2212線材の臨界電流に及ぼす部分溶融処理中放出ガスの影響

Influence of released gases during melt processing on the critical current of AgCu-alloy sheathed Bi2212 wires


@黒田恒生A,中根茂行A,熊倉浩明A,菅芳文B,三浦邦明B

物材機構A,物材機構A,物材機構A,助川電気B,助川電気B


我々は、銀銅合金をシース材とするBi2212線材の開発を行っているが、短尺線材において得られた臨界電流特性が長尺線材において得られないという問題に直面している。本研究では、部分溶融熱処理中に放出される酸素及び二酸化炭素ガスが線材の臨界電流特性に及ぼす影響を調べた。その結果、酸素ガスは短時間の間に拡散によりシース材を透過して線材外に放出されるが、二酸化炭素ガスは線材中に残留し、気孔欠陥を形成して臨界電流を劣化させる原因となっていることがわかった。