高Sn濃度Cu-Sn化合物粉末を用いたPIT法Nb3Sn線材の作製

Fabrication of PIT-processed Nb3Sn wires by using high Sn content Cu-Sn compound powders


@齋藤榮A,善林宏行A,渡部陽介A,菊池章弘B,吉田勇二B,飯嶋安男B,竹内孝夫B,井上廉B

足利工大A,物材機構B


Sn-Cu二元系において、ブロンズ法よりもはるかに高Sn濃度のイプシロン化合物(約25at%Sn)及びイータ化合物(約45at%Sn)を原料に、powder-in-tube(PIT)法によりNb3Sn線材の作製を試みた。原料のイプシロン化合物及びイータ化合物はタンマン溶解炉によりインゴットを作製し、その後、粉砕して粉末化した。いずれの化合物も容易に粉砕し粉末を作製できた。この粉末をNbチューブに充填し、55芯及び121芯の多芯線材を作製した。熱処理時間とNb3Sn拡散層の厚さの変化について検討し、また、4.2K、磁場中での臨界電流密度の測定を行った。