YBCO膜中の損失の空間局在に伴う熱的不安定性に関する検討II

Thermal instability of YBCO film induced by spatially localized dissipation II


@村上雄治,岡本亮太郎,井上昌睦,木須隆暢,竹尾正勝

九州大学大学院システム情報科学研究院


E-J特性のn値が増大すると、微少欠陥による電界集中が著しく成ることが理論的にも、実験的にも明らかと成りつつある。そのような電界集中は、高温超伝導体の様な熱伝導率の低い材料ではホットスポットを形成し、安定性に大きな影響を及ぼすと考えられる。ホットスポットでの損失局在は欠陥の大きさや、通電電流、局所的E-J特性で複雑に変化すると予想され、任意に制御する事は容易ではない。本研究では、レーザビームの局所照射によって、様々な条件下でのホットスポットを模擬し、熱的安定性に及ぼす影響を実験的に調べると伴に、非線形発熱の温度依存性を考慮した数値シミュレーションによる検討を行った。バイアス電流依存性、温度依存性、照射レーザパワー依存性について報告する。 謝辞:本研究は文部科学省の科研費(15360151)の助成を得て実施したものである。