軸周りの捻り角を制御した新しい超伝導導体の開発(3)−実証試験コイル用導体の損失特性−

Development of a New Type Superconducting Conductor with Controlled Twist Angles around its Axis (3)
-Loss properties of a conductor for a test coil-


鹿児島大・工,福岡女学院大A,核融合研B
川越 明史, @中西 誠, 住吉 文夫, 川島 照子A, 三戸 利行B


  核融合装置やSMESに用いられる大型超伝導導体には高安定性と低損失性が要求される.このためにわれわれは新しい超伝導導体を提案している.本導体は,主要部分が複数本の成形より線導体を積層した構造を持ち,コイル内で巻線導体に印加される横磁界と導体の損失特性が最良となる方向とが一致するように軸周りの捻り角を制御している. これまでに,本導体の効果を実証するための導体及びコイルの設計を行った.この導体は,ラザフォードケーブル1本を低純度アルミニウムに埋め込んだアルミ押し出し型導体で,導体軸周りの捻り角を制御しながら巻線するために円断面である.また,捻り角が導体外観から判別できるように長手方向に二つの溝がある.ラザフォードケーブルは,直径0.82mmの銅安定化されたNbTi素線の8本撚りとし,安定性を高めるために素線表面を可能な限りきれいな状態で撚り線加工を行う.さらに,アルミ押し出し工程中に非常に高温になるため,素線同士は理想接触に近い状態であることが期待される. 今回はこの導体の交流損失特性を明らかにするために,実際に導体を作製し短尺直線導体の交流損失測定を行った.測定は結合損失,渦電流損失,ヒステリシス損失の測定を行った.また,磁界の印加方向をラザフォードケーブル幅広面に垂直と水平の二方向とした.測定結果は当日報告する.