Development of HTS Coils with Reduced Degradation of Properties Due to Flat-on Oriented Magnetic Fields Applied to the Wound Tape(V)-The Test on Reduction of AC Losses-
鹿児島大・工,九州電力(株)A
@若松 秀宗, 堀場 達也, 川越 明史, 住吉 文夫, 林 秀美A
高温超伝導コイルは、冷却の経済性やハンドリングの容易さなどから電力機器への応用が期待されている。しかしながら、コイル巻き線としてのテープ線材の幅広面に垂直に加わる横磁界によって大きなヒステリシス損失が発生し実用化のためには、現状よりも最低1桁損失を小さくしたいという要求がある。これまで、高温超伝導コイルのヒステリシス損失を低減するために、コイル巻線としてのテープ線材に垂直な横磁界が加わらない新しいコイル製造法を提案し、その損失特性について理論的な検討を行っている。その結果、本製造法によってコイルの損失を約1桁低減できることを示している。今回は、本製造法の損失低減効果を実証するために、実証試験コイルを製作した。このコイルは、中央に磁界発生のための銅コイル、その両端の一方に新しい製造法による新型コイル、もう一方に従来型コイルが配置されている。実証試験の運転条件を、銅コイル、超伝導コイルそれぞれ20Aｍ、10Hzの交流通電として超伝導コイルの損失特性を理論的に検討した結果、新型コイル、従来型コイルの交流損失はそれぞれ0.20W、0.82Wで損失低減効果は約1/4となった。実証試験は、それぞれの超伝導コイルを蒸発法を用いて別々に測定した。測定結果は当日報告する。