数値解析による交流電流通電時のペルチェ電流リードの動作特性の評価

Evaluation of the characteristics of Peltier current lead system by numerical calculation.


中部大学A,(株)ユニテックB,松阪大学A
@山口 貴行A, 田中 博B, 奥村 晴彦C, 中村 圭ニA, 山口 作太郎A


  ペルチェ電流リードに交流電流を通電するためのシステムをモデルとして考え、その系に対して交流電流を通電したときに、直流と比べてどれくらい特性が変わるかを理論的に評価した。その解析として、まず第一に半波整流電流を通電したときの特性を求めてみた。半波整流電流の一周期が熱的変化の速度に比べて格段に速いときには、ペルチェ素子での吸熱はゼーベック係数が2/π倍、電流値が実効値相当の直流電流の通電による吸熱と等しくなった。このゼーベック係数の仮想的な変化はオーミック発熱が電流の2乗に比例するのに対し、電子冷却が電流の1乗に比例することによる。これによって、半波整流電流をPCLに通電したときの最適値は直流通電時と比べ、ペルチェ素子両端の温度差などの特性値が直流に比べ、減少することがわかった。次に、交流通電システムのモデルとして、P型、N型両方のペルチェ素子を用意しスイッチング素子によって電流の向きに合わせて通電するペルチェ素子を切り替えるというモデルを考えた。このモデルにおいて、交流通電したときの特性を評価した。このモデルでは、電子冷却の項が実効値相当の直流での値の2√2/π倍と大きな変わりはないものの、ペルチェ素子の数の増加によって熱伝導量が2倍になったために温度差は減少し、今回の計算では、最大温度差が約7割にまで減少した。