バルク超電導体を使った超電導永久磁石の磁場性能と応用

Magnetic Properties of Superconducting Permanent Magnets and Their Applications


いわて産業振興センター,イムラA,名大B,岩手大C

@岡 徹雄, 横山 和哉, 伊藤 佳孝A, 柳 陽介A, 吉川 雅章A, 生田 博志B, 水谷 宇一郎B, 能登 宏七C


  直径60mmまでの大型の超電導バルク体をGM式小型冷凍機を用いて直接冷却によって35Kに冷却し、反復パルス着磁法(IMRA法と呼ばれる)によって着磁したのち、その捕捉磁場と分布を評価した。磁極を対向に配置して得られる磁場は、そのオープンな空間で3Tを記録し、大型の水冷電磁石を十分に超える優秀な性能を示した。これはパルス着磁では世界最高性能である。この空間に得られた磁場分布はバルク体の捕捉磁場を反映した円錐状となるため、外部への漏れ磁場の少ないユニークもので、しかも急峻な磁場勾配をもつ。近年、性能向上の著しい小型冷凍機と組み合わせることによって、超電導永久磁石は、バルク体の長所であるコンパクトさを生かした磁場発生システムとなり、磁気分離や減圧プラズマの制御など様々な応用が考えられ、応用実験が進められている。