AC loss analysis of oxide superconducting wires by the finite element method (3)
九州大学
@林敏広,吉田玲司,柁川一弘,岩熊成卓,船木和夫
酸化物超電導線材を交流用電気機器に実用化するためには，その交流損失を定量的に評価する必要がある。そこで数値計算を用いると，酸化物超電導線材の複雑な電磁特性や実際の機器内の複雑な電磁環境を簡単に模擬することができる。これまで我々は，交流損失の数値解析方法として自己磁界を未知数とした二次元有限要素法を提唱し，理論表式との比較を行うため，簡単な形状の線材モデルに対して通電損失や磁化損失の解析を行ってきた。また，超電導線のまわりの真空領域については，抵抗率の非常に高い導体として仮定した。今回は，真空領域が交流損失に与える影響について評価するため，解析領域の形状や大きさ，また，真空領域の抵抗率を変化させて数値計算を行ったのでその結果について報告する。