断熱消磁冷凍機の開発−超電導マグネット−

Development of an adiabatic demagnetization refrigerator - Superconducting magnet-


住友重機械工業
@鶴留武尚A,金尾憲一A,長谷部次教A,楢崎勝弘A,平林誠之A,吉田誠至A,満田和久B,藤本龍一B


  次期X線天文衛星への搭載を目指して、X線検出器冷却用断熱消磁冷凍機の開発に着手した。目標温度は50mKである。今回、要素技術開発のために、超電導マグネット、ソルトピル、ヒートスイッチを試作した。マグネットは、6分割のスプリットコイルで、線材はNbTiである。検出器に対する漏れ磁場の影響を軽減するために、アクティブシールドを備えている。マグネットは超流動液体Heの容器からの伝導で冷却され、8Aの励磁電流で中心磁場2Tを発生する。マグネット単独のテストで、目標の磁場を達成していることが確認できたので、断熱消磁冷凍機としてのテストを実施し、目標の温度を達成した。