CIC導体の不規則交流損失の発生について

Mechanism of irregular AC losses in CIC conductor


山口大学工学部電気電子工学科,核融合科学研究所A
@角正陽平,帆足和也,津田理,原田直幸,浜島高太郎,高畑一也A,佐藤隆A


  SMESモデルコイルやLHDポロイダルコイルに用いられるCIC超電導導体では、変動磁界下で、ピッチ長に依存しない不規則で長時定数な結合損失が観測された。そこで、筆者等はこの発生機構を解明するため、実際にLHD用ポロイダルコイルに使用したCIC導体を取り上げ、サブケーブルごとに撚りをほぐし、順序立てて番号付けをした。その結果、1次サブケーブルは必ずしもトリプレット構造をしておらず、撚り乱れが発生していることがわかった。そして、この撚り乱れにより、外部磁界と実質的に鎖交して、導体の不規則な交流損失に関与するものと予想される。