Influence of Oxygen on the critical current of AgCu/Bi-2212 round wires
物質材料研究機構A,助川電気工業B
@黒田恒生A,熊倉浩明A,菅芳文B,坂本朋孝B,三浦邦明B
AgCu合金シ−スBi-2212丸線材の超伝導特性に及ぼす酸素の影響について調べた。15cm長さの試料の両端を切断したままの状態(開放端)で酸素濃度が1%−100%の酸素/アルゴンの混合ガス雰囲気中で熱処理した場合、酸素濃度が50%を越えると臨界温度、臨界電流ともに低下した。一方、試料の両端を銀ろうにより封じた(密封端)線材では、大気中でも開放端と同じ加熱/冷却速度の熱処理条件の場合、100%酸素雰囲気中で熱処理した開放端試料とほぼ同じ臨界温度、臨界電流特性を示した。上記の実験結果に関し、銀シース中の酸化物芯の酸素濃度に及ぼす銀シースの影響を調べるため、銀シース中の酸素の拡散挙動を拡散方程式に基づいて検討した。