ガスアトマイズ粉末を原料に用いたNb₃(Al,Ge)線材の臨界電流密度

Critical current of Nb₃(Al,Ge) wires made by using gas-atomized powders

物質・材料研究機構^A,東洋アルミニウム^B
@菊池章弘^A,飯嶋安男^A,井上廉^A,吉田勇二^A,伴野信哉^A,竹内孝夫^A,二森茂樹^A,小菅通雄^A,湯山道也^A,楠井潤^B,横江一彦^B

　 ガスアトマイズ法によると、Ge粒子が細かく分散したAl-Ge合金粉末を作製することが可能である。この合金粉末を押出加工によりバルク化し、RIT法によりNb/Al-Ge前駆体線材を作製した。伸線加工時に焼鈍は一切必要としなかった。さらに、急熱急冷処理時の冷却速度を増加させるために、厚さが約0.2mmのテープ状に加工した。急熱急冷処理後のテープ試料をXRD分析したところ、一部の試料に過飽和固溶体が生成されていることが確認された。これまで、急熱急冷処理を行ったNb₃(Al,Ge)線材では、そのJc(4.2K)-B曲線に僅かなピーク効果が観察されたが、今回のテープ試料では認められない。