Development of a cryogen-free superconducting magnet with a large magnetic field gradient for magnetic levitation experiments
東北大金研A,B,CRESTB,(株)東芝C
@高橋弘紀A,B,西島元A,B,淡路智A,B,渡辺和雄A,B,本河光博B,京藤誠C,花井哲C,高野廣久C
近年,反磁性物質の磁気浮上状態での溶融・凝固は,強磁場を用いた新しい材料プロセスとして多くの注目を集めている.磁気浮上状態を得るためには,磁場勾配の大きいハイブリッドマグネットを用いるのが必要不可欠であるが,実験時間には大きな制約を受ける.そこで我々は,磁気浮上実験を手軽に且つ長時間行えるようにするため,磁気浮上実験が可能な大きな磁場勾配を持つ無冷媒型超伝導マグネットの開発を行っている.我々の開発したマグネットは,大口径の無冷媒型超伝導マグネットのボア内に,外側のマグネットと同方向の磁場を発生させるコイルとそれとは逆向きの磁場を発生させるコイルを組み合わせた無冷媒型超伝導マグネットを挿入することよって大きな磁場勾配を得るものである.テストの結果,中心磁場約10T発生時に約850T2/mの磁気力(磁場×磁場勾配)を発生させることに成功し,ビスマスの磁気浮上に成功したので,これを報告する.