飛翔体による宇宙観測用超伝導マグネットの開発(3)−クライオスタットの熱設計とシールド冷却用パルスチューブ冷凍機の開発

Development of a superconducting magnet for scientific observation in space - Thermal Design of a Cryoctat and Development of a Pulse Tube Cryocooler as Shield Cooler


(株)東芝A,高エネルギー加速器研究機構B

@大谷安見A,栗山透A,春山富義B,槙田康博B,山岡広B,山本明B


  飛翔体による宇宙科学観測用超伝導マグネットの基礎開発において、具体的に気球飛翔による宇宙線観測装置の設計を進めている。 本報告では、特にクライオスタットの基本的な構成と熱設計、及び輻射シールド冷却用の小型冷凍機に関する報告を行なう。冷凍機に関しては、将来的に宇宙利用を念頭に置き、高信頼性が期待されるパルスチューブ冷凍機を採用した。気球飛翔による宇宙線観測装置において、地上待機時はシールド冷却用としてパルスチューブ冷凍機を使用する。気球飛翔時は電力が使用できないことから冷凍機は運転を停止し、かつ、軽量化が要求されるため、運転停止後に不要となる部品は切離す。このとき、冷凍機コールドヘッドからの熱侵入量を低減させる必要がある。これらの要求を満たすべく、1段パルスチューブ冷凍機の設計、製作を行なった。