高温超電導コイルの通電特性評価

Study on Transport Characteristics of High Temperature Superconducting Coil


新潟大学,京都大学A

@本間厚史,吉田達男,山口貢,福井聡,佐藤孝雄,牟田一弥,中村武恒


  Bi系高温超電導線材は20〜30K以下の温度領域では非常に優れた臨界電流特性を有するため,各種のマグネット応用が検討されている.しかしながら,Bi系線材は臨界電流密度特性を向上させるために製作行程において圧延加工されたテープ形状であり,外部磁界の印加方向により臨界電流特性が大きく変化する.従って,高温超電導コイルを設計する場合,この外部磁界に対する臨界電流の異方性を適切に考慮して設計する必要がある.本研究では,Bi系テープ線材の磁界-臨界電流密度特性を外部磁界印加方向を考慮した高温超電導コイルの通電特性の理論解析モデルを構築し,実際の伝導冷却型高温超電導コイルの測定結果を比較して検討した.解析結果は測定結果を良く説明できることが示された.