Heat transfer in the channel containing superfluid helium pressurized above atmospheric pressure
物質・材料研究機構,大陽東洋酸素A
@前田実,二森茂樹,佐藤明男,上岡泰晴A
超流動ヘリウムの定常熱移送に関しては、実験と理論の両面で多くの研究がなされてきた。工学的設計データとしてこれらを見直すと、過去の数値解析の結果にいくつかの矛盾点が見出される。特に 0.5 MPa 以上の圧力では，温度差のあるチャンネル中の熱移送を記述する熱伝導関数は，Van Sciver らによる解析結果と上岡らによる予想との間に大きな隔たりが出てくる。一方，これまでの実験はほとんどが 0.1 MPa あるいはそれ以下のものであり，高圧側での熱移送に関するデータはないに等しい。そこで，この問題を実験事実として明らかにするため，1 MPa までの圧力範囲でチャンネル中にある超流動ヘリウムの熱移送の測定を試みた。