固体窒素中におけるビスマス系高温超伝導テープの熱安定性の検討

Thermal stability of HTSC tape in solid nitrogen


京大

@奥出健一,中村武恒,牟田一彌,星野勉


  我々は酸化物高温超伝導材料の冷媒として固体窒素の可能性について調べている。固体窒素は他の冷媒に比べ、熱容量が比較的大きいので、その有効性が期待される。現在までの実験の結果、窒素の凝固点63.1K近傍では著しく冷却特性が劣化して線材に電圧が生じるが、さらに温度を下げていくと特性が安定してくることが分かった。目下のところ、我々はこの実験結果とその解釈について、調査を行っているところである。今後はさらに低い温度領域である、固体窒素の相転移点35.6K近傍における特性についても実験を進めていく。