Ta-Sn芯を用いた(Nb,Ta)3Sn線材におけるシース材の影響

Structure and high-field performance of (Nb,Ta)3Sn conductors prepared from Ta-Sn/Nb-Ta and Ta-Sn/Nb-Ti composites


東海大工A,金材技研B

@太刀川恭治A,加藤隆一A,青代信A,竹内孝夫B


  Ta-Sn粉末コアとNb-4at%Taシースを複合加工後900℃で熱処理すると、拡散反応により高磁界特性の優れた厚い(Nb,Ta)3Sn層が生成される。Ta-Snコアに少量のCuを添加すると熱処理温度を750℃に低下出来る。一方、Cu添加Ta-SnコアとNb-2at%Tiシースを用いて複合加工した丸線材を熱処理すると、拡散層中に同心円状にCu-Ti化合物が析出し、コアからのTaの拡散を妨げ、その結果(Nb,Ti)3Sn層が生成される。本研究により、Nb-Taシース線材の方がNb-Tiシース線材より約3T優れた高磁界特性がえられることがわかった。