加圧He IIの強制対流熱伝達(1); 実験装置と過渡熱伝達

Forced Convection Heat Transfer of Pressurized He II, Part 1; Apparatus and Results of Transient Heat Transfer


京大エネ理工研,京大エネ科A

@畑 幸一、岡村崇弘A、濱 勝彦、達本 衡輝A、白井 康之A、塩津 正博A


   超流動ヘリウム(He II)は、強制対流を行わなくても浸漬冷却で優れた冷却特性を持ち、大型超伝導マグネットの冷却剤として期待されている。しかしながら、冷却流路の断面積が小さい場合や流路が長くなる場合には、強制対流を用いてマグネット内を一様に冷却することでマグネットのさらなる安定化につながる可能性がある。   こうした意味で、超流動ヘリウム強制対流熱伝達の正確な知識が必要であるが、これまでに実験結果は僅かしか報告されていない。そこで、我々は流れによる圧力変動の影響が少なく臨界熱流束等の正確な測定が可能な加圧超流動ヘリウム強制対流熱伝達実験装置を計画し、1年以上を経て完成にこぎつけた。ここでは、装置の概要と、装置の仕様確認をを兼ねて最初に行ったステップ状熱入力に対する過渡熱伝達実験結果を報告する。