Development of a New Type Superconducting Conductor with Controlled Twist Angles around its Axis (2) –Design of test coil–
鹿児島大・工,福岡女学院大A,核融合研B
@川越 明史,住吉 文夫,川島 照子A,三戸 利行B
核融合装置やSMESに用いられる大型超伝導導体には高安定性と低損失性が要求される.このためにわれわれは新しい導体を提案している.この導体は,主要部分が複数本の成形より線導体を積層して構成され,コイル内で巻線導体に印加される横磁界と導体の損失特性が最良となる方向とが一致するように軸周りの捻り角を制御している 前回は二次元有限要素法による損失解析によって本導体の有効性を示した.今回は本導体の損失低減効果を確かめるための実証試験を行うコイルと巻線導体の設計を行った. 軸周りの捻り角を制御しながらコイル巻線するために円断面のアルミ押し出し型導体を採用し,導体主要部はラザフォードケーブル一本とした.このラザフォードケーブルはCuマトリクス素線の8本撚りである.この導体の変動横磁界中での損失特性は,結合損失と渦電流損失を含めて,導体主要部のラザフォードケーブル幅広面に水平な磁界のとき,素線単位体積当たり32ms,幅広面に垂直なとき68msであり,印加磁界の方向で二倍損失が異なる導体とした.この損失の内15msはアルミ被覆で発生する渦電流損失である.実証試験コイル中で導体に印加される磁界方向は,ラザフォードケーブル幅広面に水平な方向となるように捻り角を制御する.今後コイルの形状の最適化等を行い報告する.