Effect of Transport Current on Pulse Field Losses in ITER-CS Insert Coil (2)
ITER-IT,日本原子力研究所A
@高橋良和,松井邦浩A,濱田一弥A,CSモデル・コイル実験グループA
CSインサート・コイルは，外径約0.8mmのNb3Sn超電導素線を1152本撚線したものを金属製コンジットの中に挿入したCIC型導体を使用している。その定格通電条件は、最大磁場13Tにおいて通電電流値40ｋＡである。このような導体では，コイルのパルス運転時の変動磁場により，パルス磁場損失，主に素線間を流れる結合電流による結合損失が生じ，その損失量は，コイル設計にとって重要なパラメータとなってくる。パルス磁場（13T、2T/s以下)をインサ−ト・コイルに印加し，CSインサート・コイルのパルス磁場損失を熱量法により測定を行い、通電した場合、通電しない場合と比較して通電電流値と共に大きくなったことは既に報告した。これは、通電時の冷媒の挙動から、撚線が電磁力により片側に押され、素線間の抵抗が小さくなったと考えられる。今回は、通電時の冷媒の振舞いから押されてできた隙間を見積り、結合電流の時定数とボイド率の関係から、定量的にパルス磁場損失の通電電流依存性を検討したので、その結果を報告する。