表面酸化エピタキシー法によるYBCO 線材のJc制御

Surface-oxidation epitaxy to control Jc of YBCO coated conductors


京大工学研究科, 超電導工学研究所A

@松本 要, 平林 泉A, 長村光造


  表面酸化エピタキシー(SOE)法によるYBCO線材のJc向上を行っている。SOE法で得られる2軸配向NiOバッファーにおける問題点は表面ラフネスである。表面ラフネスを改善するため機械的研磨を試みた。これによってナノメーターオーダーの平滑な表面が得られることがわかった。この基板上にPLD法で形成したYBCO膜においてJc=0.17MA/cm2が得られた。さらにNiO上にペロブスカイト構造を持つBaSnO3キャップ層を形成した後、YBCO層の形成を試みた。この時、Jc=0.45 MA/cm2が得られた。これはBaSnO3とYBCO層とのエピタキシー性が優れていることを示している。当日はこれらの詳細について述べる。