（株）東芝
@山下知久,矢澤孝,河合正道,新政憲,眞田芳直,山地睦彦
銅母材NbTi合金積層型の超電導板は、交流磁界に対する磁気シールド材料として、フラックスジャンプの問題から、不向きとされてきたが、メッシュ状に加工する（以下、超電導メッシュと称す）ことで、この問題を小さくできることを見出した。 今回開発した超電導メッシュは、冷却は必須であるが、数テスラの直流磁界中において、数百Ｈｚ級の交流磁界を安定的に遮蔽する効果を備えていることから、従来にない軽量かつ効果的な交流磁界をシールドできる構成であることが確認できた。 また、超電導メッシュは、構成上の特徴から、交流応用の超電導装置の容器などに生ずる、渦電流（ジュール）発熱の低発熱化に有効な超低抵抗化材料として、適用することも可能と考えられる。 今回の発表では、開発した超電導メッシュについて、数テスラの直流磁界中における、交流磁界のシールド特性の検証結果とその有効性について報告する。