リアクトル型限流器のエネルギー貯蔵効果を利用した電力系統の安定化

新潟大
横山和哉,@山口貢,福井聡,佐藤孝雄

　 本研究は、リアクトル型超電導限流器のエネルギー貯蔵効果を利用した電力系統の安定化について検討する。リアクトル型超電導限流器は、定常時において超電導コイルに一定のエネルギーを貯蔵している。故障時において電源から負荷に電力を供給できない場合に、限流器を一時的な電源と考え、超電導コイルに蓄えられたエネルギーを負荷に供給する。そこで、超電導コイルをGTOのブリッジ回路を介して、送電線に直列に挿入した変圧器の２次側に接続する。そして、ブリッジ回路をインバータとして動作させることで、超電導コイルを電源とすることができる。また、GTOを常時オンにすることで、本来の限流動作が可能である。今回は簡単な系統モデルの数値解析を行い、本システムの制御原理を考察する。