磁気勾配型超電導軸受のバルク超電導磁石方式とMixed-mu方式の特性比較


東大創域,東大工A
@大崎博之,野澤奈津樹A,久保洋二A


  バルク超電導体の磁束ピンニング力を利用した磁界整形作用により,浮上安定化を図った磁気勾配型の超電導磁気軸受に関し,バルク超電導磁石方式とmixed-mu方式の2方式の電磁力特性,浮上特性を実験的に比較した結果を報告する。この軸受は回転体側に鉄などの強磁性体だけを必要とするという特長がある。実験では外径46mm,内径16mm,高さ15mmのリング状Y系バルク超電導体のリング中央に円柱状の鉄を配置し,それに働く電磁力の特性を測定した。さらに円柱鉄を浮上させ,毎分数千回転してその回転の減衰特性などを測定した。主磁界はバルク超電導磁石方式ではバルク超電導体自身に捕捉されており,mixed-mu方式ではもう一つ別のリング状バルク超電導体を磁束源として利用した。