岡山理大
@藤井佳子,大谷槻男,大賀義隆,小役丸貴士,砂川秀平
我々は、低次元性を示し、非化学量論的な組成比をとり易い遷移金属カルコゲン化合物について、その超伝導転移を調べるため、希釈冷凍機を用いて4Kからミリケルビン領域で交流磁化率測定を行った。用いた試料はInXV6S8,TlYV6S8(X=1,0.63,0.46,0,Y=1,0.26)である。その結果InV6S8は、3K付近と1K付近で、なだらかな2段の変化を示し、0.06K以下では完全反磁性を示した。TlV6S8は、3.1Kから磁化率が下がり始め、1.75Kで段を持ち、0.6Kで完全反磁性を示した。これらの結果から2段の変化の要因が何であるかについて考察した。