核融合研
@西村新,田村仁,今川信作,三戸利行,佐藤隆,佐藤定男,本島修,LHDグループ
大型ヘリカル装置の電磁力支持構造物のひずみ計測を長期間に渡り継続して実施し、極低温、高真空、強磁場中でのひずみ計測を安定して行ってきている。コイル励磁中、減磁中には渦電流による電磁力支持構造物の温度上昇があり、そのため計測されるひずみは見かけ上若干負側にシフトする。励磁速度を0.02T/minとし、プラズマ中心磁場2.85Tまでの励磁を行い、電磁力支持構造物の温度上昇がほとんど生じない状態でひずみ計測を行った。その結果、内側赤道部では電磁力の増加、減少に対して非線形なひずみ出力が観測され、しかも履歴曲線が認められた。この原因は、電磁力支持構造物の接合部が完全溶け込み溶接されておらず板厚の約1/3が金属接触しているため、ならびに、内側赤道部ではトロイダル方向に圧縮ひずみが生じるため、さらに、水平ポートにより切り欠かれリガメントが減少しているためであろうと推測される。