核融合研,富士電機*
@山田修一,三戸利行,前川龍司,力石孝浩,森内貞智,馬場智澄,上出俊夫*,樋上久彰*,伊藤郁夫*,佐藤隆,佐藤定男,本島修,LHDグループ
大型ヘリカル実験装置(LHD)は、1998年3月末より本格的なプラズマ実験を開始し、現在までに3回の長期実験期間を無事完了している。同装置に用いている超伝導送電システムにおいて、第3サイクルの実験開始前に、電流リード18本の常温端に凍結防止ヒーターを増設し、第3サイクルの(5ヶ月以上)期間中、同ヒーターによる電流リードの凍結防止運転を行ってきた。同ヒーターは電流リードの常温端の温度5度でオン、20度でオフ、非常時には温度50度のサーモスタットにより強制オフになるよう自動制御を行っている。通電時、電流リードの電圧降下は常温端の温度に強く依存するが、第1期の3Tの通電近傍においても電圧降下は20mV以下であり、電流リードに十分余裕があることが判った。超伝導送電システムにおいては、電流リード18本をディスクリートに配置し、サイホンの原理を応用して液相部と気相部を配管で接続している。この方式により、通電・非通電に関係なく電流リードのガス流量を一定に維持できる安定な自動運転が実証された。本報告では、こうした超伝導送電システムの安定した長期連続運転特性について述べる。