Ta-Sn芯を用いて作製した(Nb,Ta)3Sn線材におけるCu添加効果


東海大工A,金材技研B
@太刀川恭治A,松本英宏A,加藤隆明A,加藤隆一A,竹内孝夫B


  Ta-SnコアとNb(Nb-Ta)合金シースの複合加工より作製した超伝導線材は、加工が容易である、厚く均一な(Nb,Ta)3Sn層が生成される、優れた高磁界特性がえられるなどの特長をもっている。本研究ではTa-Snコアへの少量のCu添加の線材組織及び超伝導特性に対する影響を研究した。その結果少量のCu添加は、Ta-Sn微粉末の作製を容易にする、最適熱処理温度を900℃から800℃に低下させる、Jcを向上させるなどの効果があることを見出し、4.2K, 22Tで1.7×104A/cm2のnon-Cu Jcをえた。また、Ta-Snコアに対する最適なCu添加量は2wt%程度であることを明らかにした。