フィラメント束に撚り・転移を施したビスマス系丸型銀シース超伝導線材の交流損失測定


横浜国大,日立電線A
@雨宮尚之,鳥井正泰,笹岡高明A


  フィラメントを転移し,3つのセグメント(フィラメント束)全体に撚りを加えた撚り線成形法によるビスマス系丸型銀シース超伝導線材の磁化損失と通電損失を測定した.周波数を60Hzから10Hz程度まで下げるとフィラメントの結合が解け磁化損失が低減する様子が見られ,この線材におけるツイストの磁化損失低減効果が確かめられた.バリアの導入によって垂直抵抗を上げれば,商用周波数でも磁化損失を低減できる見込みがある.通電損失はNorrisの理論値とほぼ一致した.もし,転移が有効に働いていれば損失はNorrisの理論値の3分の1になるはずである.そこで,結合時定数を見積もってみると,「転移のピッチ24mm,純銀母材,商用周波数」という条件では自己磁界(周方向成分)に対する結合電流が減衰せず転移は有効ではないことがわかった.バリアの導入によって垂直抵抗を上げれば,商用周波数でも通電損失を低減できる見込みがある.