Recovery Characteristics of Transformer Type Superconducting Fault Current Limiter by Short Circuit
京大エネルギー科学A,東大工B
藤川一洋A,@北川友幸A,田口真海A,白井康之A,塩津正博A,八太啓行B,林幸夫B,仁田旦三B
本研究グループでは、限流動作開始電流値を調整することが可能な超電導限流器を提案している。この超電導限流器は変圧器型の限流器で、2次コイルをスライドさせることで1次・2次両コイル間の相互インダクタンスをわずかに変化させ、限流動作開始電流値を調整することができる。また、2次コイルが常電導転移することで動作開始となリ、さらに超電導転移することで復帰となる。これまでに、その有用性と動作特性・復帰特性を検証するため、金属系超電導体を用いた小型モデルを設計・製作し実験を進めている。その中でこの試作超電導限流器は数十ミリ秒の電流遮断により待機状態に復帰できることを確認している。 今回は、この試作超電導限流器に並列にスイッチを接続した回路により復帰特性を検証する実験を行った。模擬事故により限流器を動作させ模擬事故を解消した後にスイッチで限流器の両端を短絡して限流器の復帰を試みた。スイッチで短絡することによって限流器を無電流状態に近い状態にすることができるが、電流を遮断した場合と同様に良好な復帰特性を確認することができた。これらの実験結果を報告する。