多角形断面導体の2次元磁場の解析的な計算

2d magnetic field calculation of polygonal conductors


理研
@冨中利治


電流が流れている導体の作る磁場、ベクトル・ポテンシャルの解析的な計算について、断面が点(線電流)、円、矩型については、電磁気学の教科書に書かれており、周知になっている。実際の磁場計算において適用範囲が広いと思われる、断面が3角形を含めた多角形の場合には、論文が出ているが得られた結果について混乱があるように思える。実際、Bethにより磁場の複素表示を用いて求められていたベクトル・ポテンシャルの解析的な表式は間違っていることがわかった。ここでは、磁場の複素表示を用いて、Halbachによって提案されていた方法に基づいて、すでにBethにより求められていた磁場の表式と矛盾しない、正しいベクトル・ポテンシャルの解析的な表式を得たので、これについて関連する事柄を含め報告する。