凝固点近傍の液体及び固体窒素中の平板発熱体における過渡熱伝達

Transient Heat Transfer from a Flat Plate in Liquid or Solid Nitrogen


京都大学大学院エネルギー科学研究科,京都大学エネルギー理工学研究所A
@川上稔広,畑幸一A,濱勝彦A,塩津正博


   液体窒素の冷却特性の正確な理解は、高温超電導体を用いた電力機器やマグネットの冷却設計及び安全性評価にとって重要である。高温超電導体の臨界電流密度は、液温が低いほど高くなるので、高電流密度を実現するため、77 K以下の窒素を用いることが必要となる場合が考えられる。 ここでは、飽和状態(三重点)から大気圧に至る種々の圧力下、凝固点近傍温度の液体窒素あるいは固体窒素中に支持された白金平板発熱体に指数関数状に上昇する熱入力を与えた場合の過渡熱伝達を、熱入力上昇速度を広範囲に変えて求め、液体と固体冷却の得失を比較検討した結果を報告する。