酸化物超電導マグネットを用いた磁気分離サイクル実験

Experiments of Magnetic Separation by High Tc superconducting Magnet


(財)いわて産業振興センター,岩手大学工学部A,電子技術総合研究所B,金属材料技術研究所C
@岡田秀彦,多田朋弘A,千葉晶彦A,小原健司B,C,和田仁C


  金属材料技術研究所で開発された磁気分離用高温超電導マグネットを用い、磁気分離実験を行った。高勾配磁気分離システムでは通常、分離対象粒子捕獲の後、洗浄する必要があるが、この時間が長いとシステムの稼働効率を下げることになる。高温超電導マグネットは、磁場ゼロで洗浄する際に必要な減磁と再励磁時間をそれぞれ1分にできるため、今回の実験で、短時間で洗浄サイクルを完了できること、かつ、洗浄と捕獲のサイクルを何回か行っても、各洗浄後の捕獲率は98%以上の初期捕獲率に回復し、高効率の分離運転ができることを明らかにした。