TFA-MOD法によるYBCO線材開発−新線材作製法の実用化の可能性−

Development of YBCO superconducting wire by metalorganic deposition using trifluoroacetate


超電導工研, (株)フジクラA
@山田 穣, 荒木 猛司, 高橋 保夫, 金 錫範, 湯浅 豊隆, 黒崎 晴彦, 塩原 融, 平林 泉, 飯島 康裕A, 武田 薫A


YBCO線材開発では、日米双方で国家プロジェクトにより開発が進められおり、レーザー蒸着などの手法により高い特性が得られている。しかしながら、ごく最近、レーザー蒸着よりも簡便な製法で、かつ10MA/cm2級の高い特性が報告された。このTFA-MOD法は、フッ素を含む有機酸塩を塗布して熱処理するだけの簡単な手法でありながら、高Jcに必要な面内配向がえられる。本方法は、簡便な装置とプロセスと用いるという点で低コストの線材になる可能性が高く、実用化に有望である。本発表では、このTFA-MOD法によるYBCO線材の代表的結果とコストを含めた他製法、線材との比較による実用化の見通しを述べる。