極低温複合材タンク要素の試作試験

航技研角田,三菱重工A

@須藤孝幸,吉田誠,野坂正隆,後藤智彦A,山下政之A


 再使用ロケット機の実現には、機体重量の大幅な軽減が必要である。推進薬タンクやターボポンプ・配管等の極低温推進薬供給系に、極低温下で優れた比強度が得られる樹脂系複合材を適用すれば、機体及びエンジンの大幅な軽量化が可能になる。カーボン繊維で強化したエポキシ樹脂を極低温推進薬タンクに適用する際の基本的な特性を把握するため、極低温複合材タンク要素として内径100mm、300mmのフランジ付きシリンダーを用い液体窒素、液体水素下での2MPaまでの加圧試験、及び試験前後のヘリウムリーク試験を行った。加圧試験ではAE、水素リーク、歪、変位の測定を行った。本報告では、この試験結果を元に極低温推進薬タンクへの適用性について述べる。