超電導磁石構成材料の低温クリープ変形

日立

@宇佐美三郎,鈴木隆之,江島英博,森誉延,浅野克彦


 浸漬冷却型超電導磁石は電磁力に耐えるために強固な締結構造を長期に維持する必要がある。しかし,構成材料であるオーステナイト系ステンレス鋼,GFRP,樹脂は室温以下の温度においてもクリープ変形し,締結面圧を低下させる。そこで,これら材料について室温および77 Kにおいてクリープ試験を実施し,クリープひずみを計測した。その結果,いずれの材料も対数クリープ変形挙動を示すことから長時間後のクリープひずみの予測可能なことが明らかとなった。さらに,樹脂のガラス転移温度,試験温度,負荷応力の影響も求め,締結面圧維持のための設計指針を得た。