超臨界圧ヘリウム・タ−ビン膨張機の開発

原研超電導,IHIA

@加藤崇,河野勝己,榛葉透,檜山忠雄,辻博史,佐治脩好A,朝倉啓A,吉永誠一郎A


 ヘリウム冷凍機の熱効率を向上させ、冷凍機本体を小型化させる手段として入口圧力1.6MPa、入口温度8〜6 Kで動作する超臨界圧ヘリウム・タービン膨張機の採用が挙げられる。一方、ITER用超伝導コイルで発生する熱負荷は常に変動するために、冷凍機の能力調整機構が必要とされる。現状では、この負荷変動調節は、低温の大きなタンクを緩衝装置として採用する設計がなされている。しかし、タービン膨張機に容量可変機構を具備することにより能力調整が行え、且つ、緩衝装置を削除することができるため、ITERのヘリウム冷凍機の能力向上並びに小型化、そしてコストダウンに資することとなる。そこで、原研・石川島播磨重工業と共同で容量可変機構付き超臨界圧ヘリウム・タービン膨張機を開発した。講演では本機の仕様及び性能試験結果の詳細について報告する。