トリスタンの次期計画として非対称電子、陽電子衝突型加速器（Ｂファクトリー計画、ＫＥＫＢ）が建設中で、本件ではこの加速器の粒子検出装置（ＢＥＬＬＥ）に組み込まれているソレノイド型超伝導電磁石の設計、製作及び性能試験結果について報告する。その主な特徴を以下に纏める。- クエンチ保護として純アルミによる高速クエンチ伝播によってホットスポットの発生を抑える。- 冷凍機故障時は強制冷却からサーモサイフォン冷却へ切り換えて冷却系の信頼性を向上する。- 対地及びターン間絶縁にガラス−フィルムの複合材を使用し耐電圧を確保しながら接着性の向上図る。- 安定化材アルミの純度は99.99%を了承し99.999%を目指さない。ソレノイド電磁石はトレーニング無しに定格磁場を達成し、磁場分布を測定するため現在連続通電を行っている。