作製方法の異なる2種類のBi-2212テープ線材の不可逆曲 線とグラス-液体転移曲線を測定した。これらの結果をピン力の分 布を考慮した磁束クリープ・フロー・モデルを用いて評価した結果 と比較した。銀シース法テープ線材の場合は実験とモデルとの一致 はよく、磁束クリープ・フロー・モデルで仮定した簡単なピン力の 分布で説明できることがわかる。一方でディップコート法テープ線 材の結果は定量的な一致が得られなかった。そこで電流-電圧特性 から直接ピン力の分布を評価した結果、ピン力の分布が2つのピー クを持つことがわかった。これがモデルと合わない理由であると考 えられる。この2つのピークの原因について考察する。