金属材料技術研究所強磁場ステーションでは、超伝導マルチコアプロジェクトの一環として、1GHz級NMRマグネットの開発を進めている。このマグネットは21.1Tを発生する金属系外層マグネットに酸化物系内層マグネットを組み込んで、プロトンの共鳴周波数1GHzに相当する中心磁場23.5Tを実現する計画である。また、理化学研究所で進められているタンパク質基本構造全解明計画に使用できる強磁場NMRマグネットのプロトタイプ機の開発も同時に目指している。本講演では昨年度の詳細設計によりコイルおよびクライオスタットの設計が確定したので、その結果を中心に報告する。